Tuesday, April 14, 2020 10:30 AM

布マスク配布「合理的」 首相、対応遅れ批判に反論

 安倍晋三首相は14日の衆院本会議で、新型コロナウイルス感染拡大への対策として、布製マスク2枚を全世帯配布する政府方針に関し「使い捨てではなく再利用可能で、拡大しているマスク需要に対応する上で非常に有効だ。理にかなった方策だ」と述べた。野党は、新型コロナウイルス特措法に基づく緊急事態宣言などの政府対応が遅いと追及。首相は「諸外国と比しても、わが国の対応が遅かったとの指摘は当たらない」と反論した。

 共同通信社などの世論調査によると、布マスク配布など政府の各種施策への評価は低く、首相は正当性を訴えるのに躍起となった。布マスクについては「疾病対策センター(CDC)などでも有用性が評価されている」と力説した。

 立憲民主党などでつくる会派で無所属の柚木道義氏は、対策が後手に回り感染拡大が深刻化したとして「もはや人災だ」と非難。緊急事態宣言や緊急経済対策に触れ「遅過ぎ、少な過ぎだ」と主張した。首相は「全体で事業規模108兆円、GDP(国内総生産)の2割に当たる対策は世界的にも最大級だ」とし、財源となる2020年度補正予算案を来週に国会提出する意向を表明した。(共同)