Wednesday, April 15, 2020 10:04 AM

GDP3.8%押し上げ 緊急経済対策、政府試算

 政府は15日に開いた経済財政諮問会議で、新型コロナウイルスの感染拡大に対応するための緊急経済対策の経済効果について、物価変動の影響を除いた実質で、国内総生産(GDP)を最大3.8%程度押し上げるとの試算を示した。安倍晋三首相は会議で、緊急対策が「経済の下支えに大きく資する」とアピールした。

 ただ効果は1%程度とする民間シンクタンクの予測もあり、楽観的過ぎるとの指摘が出そうだ。国際通貨基金(IMF)は14日に発表した世界経済見通しで、日本の2020年の実質成長率をマイナス5.2%と予想。緊急対策を実施しても大幅なマイナス成長は避けられないとみている。

 政府は、自然災害からの復興などのため、昨年末に決定した経済対策を含め、過去最大となる事業規模108兆2000億円の緊急対策を決定した。このうち直接需要を生み出さない納税猶予などを除き、効果を割り出した。(共同)