Thursday, April 16, 2020 10:40 AM

米議会の強制閉会を示唆 大統領、人事承認遅れ不満

 【ワシントン共同】トランプ大統領は15日の記者会見で、自身が指名した多くの政府高官について、上院での承認手続きが野党民主党の反対で滞っているとして、強権を発動して議会を閉会させることもいとわないと主張した。休会中は議会の人事承認手続きを回避できるとの規定を利用する考えだが、強制閉会が発動された例はなく、強行すれば与野党の反発は必至だ。

 トランプ氏は新型コロナウイルスを巡り、停滞する経済活動の再開を主導しようとしたが、民主党知事らの反発を受け事実上撤回に追い込まれ、いら立ちを募らせている。強権発動を示唆して、11月の大統領選をにらみ「強い指導者」を演出する狙いもありそうだ。

 トランプ氏は会見で、人事手続きとは関係のないウクライナ疑惑を巡る弾劾裁判などを挙げ、議会側が「政権を妨害してきた」と強調。強権発動で閉会させれば議会側に提訴される可能性もあるが「どちらが勝つか受けて立つ」と強がって見せた。