Friday, April 17, 2020 10:02 AM

根強い中国生物兵器説 科学者否定もネット拡散

 【上海共同】新型コロナウイルスは武漢にある中国政府の研究所がつくり出した生物兵器だー。ウイルスの発生源が分からない中、インターネット上を中心にこうした根拠のない「陰謀論」が根強く存在する。英医学誌ランセットで科学者らが否定したが、中国当局が発表する情報の信頼性の低さも背景に、米国ではうわさが拡散し続けている。

 取り沙汰されたのは、湖北省武漢にある中国科学院武漢ウイルス研究所の実験室。初期に多くの患者が確認された海鮮市場から約30キロの場所にある。2018年に正式稼働し、エボラ出血熱の原因ウイルスなど危険度が高い病原体を取り扱い、動物感染実験ができる。

 今年1月に欧米メディアが、英科学誌ネイチャーは実験室からの病原体流出の可能性を17年に指摘していたなどと報道。生物兵器が流出し、拡散したとの主張がネット上で一気に広まった。