Monday, April 20, 2020 10:27 AM

武漢研究所起源説に反発 中国「無責任な陰謀論」

 【北京共同】中国外務省の耿爽副報道局長は20日の記者会見で、トランプ政権が新型コロナウイルスの起源は中国湖北省武漢市の研究所だった疑いがあるとして調査していることに対し「陰謀論を無責任にまき散らしている」と述べて反発した。疑惑は「証拠がない」として否定した。

 欧米諸国などでは、ウイルスの起源が武漢市にある中国科学院武漢ウイルス研究所だと疑う声が相次いでいる。耿氏はこれに対し、起源は「科学の問題」と訴え、「政治問題化すべきではない」と強調。米側が「不十分な感染症対策の責任を押し付けようとしている」と主張した。

 同研究所の袁志明研究員も20日までに、国営メディアの取材に応じ、ウイルス起源に関する疑惑について「絶対にあり得ないことだ」と否定。ウイルスの最初の感染者はコウモリから伝染した研究所職員だった可能性があるとの米メディアの報道を念頭に、「研究所の退職者、学生、われわれの職員に1人も感染者は出ていない」と訴えた。