Wednesday, April 22, 2020 10:16 AM

イラン、不安の経済再開 焦る国民、対策は新局面

 【テヘラン共同】新型コロナウイルスに感染した死者が5000人を超えた中東イランで、政府が経済活動の一部再開を認めた。「早く生活の糧を得たい」との国民の焦りと、感染爆発の再来への不安が渦巻く中、イランのコロナ対策は新たな局面に入った。首都では平常通り渋滞も起き始めた。

 保健省によると、イランでは今月14日、1日の死者数が1カ月ぶりに100人を下回り、以降21日まで連続で2桁にとどまった。政府は感染の勢いは収まりつつあると主張し、4月上旬から「感染リスクの低い事業」として段階的に商店などの再開を許可。飲食店などは休業を続けている。

 テヘランの洋服店店主メフランさん(38)は18日、約40日ぶりに開店。3月のイラン暦正月ノウルーズの書き入れ時に営業できず、家賃を滞納して借金がかさむ。「このままでは商売が干上がって生きていけない」と再開を待ち望んでいた。