Monday, April 27, 2020 10:24 AM

かんぽ優先調査ほぼ完了 違反契約3608件確認

 日本郵政の増田寛也社長は27日の定例記者会見で、かんぽ生命保険と日本郵便による保険の不正販売問題で優先的に実施してきた「特定事案調査」について、3月末までに顧客対応がほぼ完了したと発表した。18万3000件の契約が対象で、法令と社内規則の違反を今月22日時点で合計3608件確認した。

 かんぽ生命では昨年6月、旧契約を解約して新契約に加入する「乗り換え」で顧客に新旧の保険料を二重払いさせる不正販売が発覚。顧客に不利益を与えた疑いがある契約を「特定事案」として調べており、海外在住や入院で連絡が取れない契約者らを残すだけになったという。違反の件数は今年3月25日時点の3033件から増えた。

 増田社長は会見で、自粛している営業を再開する時期に関し「信頼回復が何より大事だ」として明言を避けた。(共同)