Monday, April 27, 2020 10:25 AM

「日本は国全体の危機」 WHO元幹部の香港専門家

 【香港共同】世界保健機関(WHO)事務局長補を務めた感染症対策の専門家、ケイジ・フクダ香港大公共衛生学院院長(64)は27日までに共同通信の電話インタビューに応じ、新型コロナウイルスの感染が拡大する日本について「東京だけでなく、国全体が危機にある」と述べた。一方香港では2003年に299人が死亡した重症急性呼吸器症候群(SARS)の教訓が生き、ウイルスの抑え込みに成功しつつあるとの認識を示した。

 香港は中国本土や欧米のような都市封鎖や外出禁止を行っていないが、今月12日以降、新規感染者数は連日1桁で、ゼロの日もあった。

 フクダ氏は理由について、SARSの経験に学んだ市民らが、当初から他人との距離を保つ「ソーシャル・ディスタンス(社会的距離)」を維持したからだと述べた。