Tuesday, April 28, 2020 10:38 AM

求人、3年半ぶり低水準 1.39倍、コロナ影響

 厚生労働省が28日発表した3月の有効求人倍率(季節調整値)は1.39倍で、1.45倍だった前月と比べて0.06ポイント低下、3カ月連続の減少となった。1.39倍まで落ち込んだのは2016年9月以来、3年半ぶり。製造業や宿泊業・飲食サービス業などの新規求人が減り、新型コロナウイルスの感染拡大による休業や営業時間短縮、消費低迷の影響が顕著に出た。

 総務省が28日発表した3月の完全失業率(季節調整値)は前月比0.1ポイント上昇の2.5%で、2カ月ぶりに悪化。同省は「4月はさらに厳しくなる」との見通しを示した。全就業者数のうち、パートやアルバイトなど非正規労働者は2150万人となり、前年同月比で26万人減った。比較可能な14年1月以降で下落幅は過去最大。非正規労働者が雇用の調整弁とされている実態が浮かんだ。

 新たに受け付けた求職者と求人数の比率を示す3月の新規求人倍率(季節調整値)は感染拡大の影響で求人数以上に求職者が減ったため前月比で0.04ポイント増加し、2.26倍となった。3月の新規求人は前年同月比で12.1%減少。業種別では製造業22.8%減、宿泊業・飲食サービス業19.9%減だった。(共同)