Tuesday, May 05, 2020 9:45 AM

「広域避難」制度拡充へ 内閣府、大水害で備え

 内閣府は浸水域が広範囲にわたる大規模水害の被害を減らすため、大勢の住民が安全な近隣自治体に逃げる「大規模・広域避難」制度を拡充する方針を固めた。国や自治体が交通事業者に対し、住民輸送の協力を要請できる仕組みを新たに導入したい考えで、近く有識者会議で検討に着手。年内に結論をまとめ、来年の通常国会での関連法改正を目指す。

 広域避難は、海抜ゼロメートル地帯が広がり、ほぼ全域が浸水する恐れがある自治体などで実施する可能性がある。避難対象者が多いのが特徴だ。

 このため内閣府は、国や都道府県知事などが大水害が発生する前の段階で、住民避難のための協力を交通事業者に要請できるよう、災害対策基本法に関連規定を明記したい考えだ。鉄道などが安全に運行できる時間帯に増便してもらうことなどが想定される。(共同)