Wednesday, May 13, 2020 10:26 AM

検察官定年法、採決先送り 野党党首、特例除外迫る

 衆院内閣委員会は13日、検察官定年延長を含む国家公務員法改正案の審議を中断した。野党側が検察幹部の定年延長特例の要件が不明確だと反発し、途中退席。森雅子法相の出席を求めた。与党は13日の採決を先送りした。立憲民主党など4野党は党首会談を開き、法案から特例規定が除外されなければ採決を認めない方針で一致した。自民、公明両党は週内の衆院通過を目指すが、特例の除外には応じない構え。与野党対立が続いた。

 内閣委で武田良太行政改革担当相は、異例の人事となった黒川弘務東京高検検事長(63)の定年延長との関連性を問われ「黒川氏のための法改正ではない」と強調。野党は黒川氏の定年延長の正当化を狙った「後付け」(国民民主党の後藤祐一氏)だと批判した。

 武田氏は検察官定年延長の検討経過を聞かれると「法務省の職員でないので具体的に言えない」などと繰り返した。延長の要件となる「内閣が定める公務運営に著しい支障が生ずる事由」は現時点で定まっていないと答弁。野党は「森法相が委員会で説明すべきだ」と訴えた。(共同)