Thursday, May 14, 2020 10:28 AM

中東、絶えぬコロナ陰謀論 ネットで「毒ガス、5G」

 【カイロ共同】中東アラブ諸国で、新型コロナウイルスの拡大は米国などの陰謀だとの説がインターネットや口コミで流布され、当局が対応に苦慮している。毒ガスや第5世代(5G)移動通信システムが原因とのうわさに市民が熱を上げ、感染対策に集中できない悪循環だ。

 「(原因は)毒ガスですか、ウイルスですか」。エジプトの首都カイロで12日に行われた世界保健機関(WHO)地域事務所の記者会見。地元記者の質問にWHO職員は「もちろんウイルスだ」と真剣な表情で応じた。

 アラブ社会では内乱やテロのたびに米国やイスラエルが黒幕だとの「陰謀論」が繰り返されてきた。教育水準の低さや、強権的な政府に対する不信感が背景にある。