Friday, May 15, 2020 10:13 AM

政府「独立機関」提唱へ コロナ巡るWHO検証

 日本政府は、米国が新型コロナウイルス感染症に関する世界保健機関(WHO)の対応を非難している現状を踏まえ、独立機関によるWHO対応の検証を国際社会に提唱する構えだ。茂木敏充外相が15日の衆院外務委員会で「できる限り独立性を持った機関によって(検証が)行われることが重要だ」と表明した。

 新型コロナウイルスを巡り米国は、世界的流行の発端となった中国に情報隠しの疑いがあったにもかかわらず、WHOが中国の説明をうのみにしてきたと主張。「WHOは中国の操り人形だ」(トランプ大統領)と非難している。日本政府としては、事実関係の検証に前向きな姿勢を打ち出すことで、米国と一定程度歩調を合わせる狙いがある。

 日本は18日から始まるWHOの総会で、独立機関による検証に言及する方向だ。外務省幹部は15日、記者団に「そうした日本の考えを主張することになると思う」と述べた。(共同)