Friday, May 15, 2020 10:14 AM

米対策に科学重視求める声 新型コロナ、犠牲者増懸念

 【ワシントン共同】トランプ政権内で新型コロナウイルス対策を巡り、11月の大統領選を見据え経済活動再開に前のめりなトランプ大統領らと慎重な科学者の間でぎくしゃくする場面が目立っている。秋にも確実視される流行の第2波への懸念から、犠牲者を少しでも減らすために科学重視を求める声が強まる。

 疾病対策センター(CDC)は14日、学校など分野別の活動再開の指針を公表した。しかしAP通信によると、当初準備した約60ページの詳細な草案は、政権内の意見を踏まえ6ページに簡略化。野党民主党の上院議員はAPに「トランプ氏や政治的取り巻きが編集していない科学者の率直な指針を出すべきだ」と批判した。

 労働環境正常化の前提の一つとなる学校の早期再開を巡っては、政権対策チームのファウチ国立アレルギー感染症研究所長が慎重な意見を表明。トランプ氏が13日に「受け入れられない」と不満をあらわにしている。