Monday, May 18, 2020 10:13 AM

3原発差し止め仮処分申請 住民「コロナで避難不可」

 新型コロナウイルスの影響で、原発事故が起きると人が密集する避難所への避難ができず生命に深刻な被害を受ける恐れがあるとして、福井など4府県の住民6人が18日、福井県にある関西電力の美浜、高浜、大飯の3原発の運転差し止めを求める仮処分を大阪地裁に申し立てた。

 申立書によると、対象は稼働中や定期検査で停止中の美浜原発3号機、高浜原発1〜4号機と大飯原発3、4号機。住民は福井県の3人と京都府の1人、大阪府の1人、福島県から避難した兵庫県の1人という。

 住民側は、感染拡大を防ぐため密閉空間、密集場所、密接場面の「3密」を避ける必要があり、原発事故が発生した場合にバスや車に乗り合わせて移動したり、多くの人が集まる避難所に避難したりするのは不可能だと主張。福井県の広域避難計画要綱が規定する避難民や携行品の放射線測定検査やその後の除染作業でも、検査員らと密接、密集せざるを得ないとしている。(共同)