Wednesday, May 20, 2020 9:57 AM

学生バイトに休業補償 労組加入で企業と交渉

 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、日雇いアルバイトのキャンセルが相次いだ東京都内の20代の男子大学生が、労働組合「ブラックバイトユニオン」(東京)に加入して企業側と交渉、約5万円の休業補償の支払いを受けたことが20日、分かった。学生バイトの問題に詳しい中京大の大内裕和教授によると、新型コロナの影響でバイトを失った学生が休業補償を得たのは珍しいという。

 保護者の仕送りが減少傾向にある中、学生にとってバイト収入は生活費や学費に欠かせない。法律は休業時に賃金の6割以上を補償するよう企業に求めるが、法律知識がないなどの理由で泣き寝入りする学生は多い。ユニオンは「補償は労働者の権利。諦めず声を上げてほしい」と呼び掛けている。

 男子学生やユニオンによると、学生は現在2年生。インターネットの求人サイトを通じて春休みの3〜4月、美術館の展示作業補助など日雇いバイト約10件を得た。10万円程度の収入になるはずだったが全てキャンセルになり、困窮してユニオンに相談、加入した。(共同)