Friday, May 22, 2020 10:28 AM

現金給付にマイナンバー 政府、資産把握に懸念も

 政府は、国民への現金給付にマイナンバーを活用する検討を本格的に始めた。新型コロナウイルス対策として全国民に10万円を配る「特別定額給付金」の支給が遅れ、国民の不満が高まっており、手続きの迅速化につなげる狙い。マイナンバーと預貯金口座のひも付け義務化の議論も加速する考えだが、個人資産を国が把握することへの国民の懸念は根強い。

 自民党がまとめた提言では、同意を得た上で給付用口座をあらかじめ登録してもらい、口座とマイナンバーをひも付けることが柱だ。今回の10万円給付で申請があった口座をそのまま活用し、マイナンバーを加えた形でデータベースをつくる案がある。

 自治体が口座を把握したり、口座情報を金融機関に照会したりするといった手間が省け、給付にかかる日数はこれまでより短くできる見込みだ。(共同)