Wednesday, May 27, 2020 11:29 AM

京アニ、青葉容疑者逮捕 放火殺人疑い、発生10カ月

 アニメ制作会社「京都アニメーション」の第1スタジオ(京都市伏見区)で昨年7月、36人が犠牲となった放火殺人事件で、京都府警は27日、殺人や現住建造物等放火などの疑いで、さいたま市見沼区の無職青葉真司容疑者(42)を逮捕した。青葉容疑者が負った重いやけどの治療に加え、全国に感染が広がった新型コロナウイルスの影響で着手時期がずれ込み、発生から10カ月を経ての逮捕となった。

 府警によると「ガソリンを使えば多くの人を殺害できると思った」と供述。「間違いありません」と容疑を認めている。府警は容体が安定したとして「勾留に耐えられると判断し、強制捜査に至った」と説明した。遺族らへの謝罪や反省の言葉について「今のところ聞いていない」とした。

 捜査関係者によると「京アニに対して恨みがあった」という趣旨の供述もしている。青葉容疑者は多数の死傷者を出したことは分かっていたが、逮捕状の執行の際に初めて36人という犠牲者数を認識。昨年11月に府警が実施した任意の事情聴取では、被害の全容を知らせていなかった。今後、取り調べを本格化させ、平成以降最悪の犠牲者数となった殺人事件の全容解明を進める。(共同)