Friday, May 29, 2020 10:09 AM

感染防止、細胞実験で確認 数年で特効薬開発目指す

 新型コロナウイルス感染症の新薬開発を目指している国立国際医療研究センター(東京、国土典宏理事長)は29日、新薬候補物質「GRL化合物」に感染を防ぐ効果があることを、細胞を用いた実験で確かめたとメディア向け勉強会で発表した。早ければ2、3年のうちの実用化を目指している。国土理事長は「論文投稿前で詳細は言えないが、特効薬を目指している」と説明した。

 同センターの満屋裕明研究所長らと米国のパデュー大、国立衛生研究所(NIH)が協力して開発中。ウイルス感染の際に働く、メインプロテアーゼという酵素(タンパク質)の作用を妨げる効果を期待している。

 ウイルスを感染させた細胞にGRL化合物を投与したところ、数日後には細胞内のウイルスは消失していたという。(共同)