Friday, May 29, 2020 10:09 AM

米、複数の対中措置用意 香港問題巡り国務長官

 【ワシントン共同】ポンペオ米国務長官は28日、中国による香港への国家安全法制導入決定を受け、トランプ大統領が近く対抗措置を複数打ち出すとの見通しを示した。トランプ氏が29日に発表すると予告した措置については明言を避けたが、中国当局の影響下にあると見なした中国人大学院生らの米国追放などの可能性もありそうだ。

 ポンペオ氏はFOXニュースで、国家安全法制導入により「中国共産党は特別だった香港をたたきつぶしている」と非難し、香港の「一国二制度」が失われるとの認識を表明。香港について「トランプ氏は中国共産党の独裁下にある他の場所と区別して扱うことは、もはや許されないと考えている」と強調した。

 また「中国政府と深い関係にある学生が米国でスパイ活動をすることを許すべきではない」と述べ、米国に留学している一部の中国人大学院生らの追放を検討中であることをにじませた。米メディアは中国人民解放軍や情報機関と関係した院生ら数千人が対象になるとの見通しを伝えている。