Thursday, June 04, 2020 10:35 AM

抗マラリア薬予防はできず 服用トランプ氏副作用なし

 【ワシントン共同】トランプ大統領が新型コロナウイルス感染症の予防や治療に有望だと推奨してきた抗マラリア薬ヒドロキシクロロキンについて、感染者と近くで接した人の発症を予防する効果はみられなかったとする臨床試験の結果をミネソタ大などのチームが米医学誌電子版に3日、発表した。指摘される心臓への深刻な副作用はみられなかった。

 トランプ氏はホワイトハウスのスタッフの感染が相次いだ5月、予防目的で自ら服用していた。ホワイトハウスはこの日、2週間服用したが副作用はなかったとする担当医の所見を公表。これまでに19回感染検査をしたが全て陰性だったとしている。

 ミネソタ大などのチームの臨床試験は、職場や家庭で、感染者と約2メートル以内で10分よりも長く接した医療従事者など、米国とカナダの821人が対象。接触から4日以内にヒドロキシクロロキンと、比較用の偽薬を投与した。