Thursday, June 04, 2020 10:40 AM

米軍元高官ら大統領批判 デモ制圧の部隊投入言及に

 【ワシントン共同】白人警官による黒人男性暴行死事件を巡り全米に広がる抗議デモで、軍部隊による制圧も辞さないとするトランプ大統領に対し、国防総省や軍制服組の元トップらが次々と非難の声を上げている。退役後も政治的発言を控えることが多い元軍高官らの異例の批判で、トランプ氏を支えるエスパー国防長官は難しい立場に置かれている。

 米メディアによると、3日夜も全米各地で大規模なデモが続いた。全体的には平和的に行われているが、トランプ政権は首都ワシントン近郊に軍部隊を待機させ続けている。

 最も強く批判したのは2018年の退任後も政治的中立性を保ってきたマティス前国防長官(退役海兵隊大将)。3日のアトランティック誌への声明で「ドナルド・トランプは私の人生で国民をまとめようとしない初の大統領だ。まとめるふりさえしていない」と痛烈に指摘。その上で「デモ参加者は法の下の平等を正しく求めている」と理解を示した。