Monday, June 08, 2020 10:33 AM

英、入国者の隔離義務化 「第2波」抑止策、反発も

 【ロンドン共同】英政府は、国外からの入国者に到着後、原則14日間の隔離を義務付ける制度を8日から始めた。新型コロナウイルス感染拡大による「第2波」に備えた水際対策だが、国境を封鎖した欧州諸国が規制緩和に向かう動きとは逆行する。夏の休暇シーズンを前に観光産業などへの影響が懸念され、与党議員からも批判が集中している。

 英国はこれまで、中国湖北省武漢や、イタリア北部などからの入国者に自主隔離を求めた以外では、不要不急な渡航の自粛を呼び掛けるにとどめてきた。8日からは入国者は英政府への宿泊情報の提供が義務付けられ、14日間、生活必需品などの買い物を含む外出が制限される。全人口の大半を占めるイングランドでは、違反者に罰金最大1000ポンド(約13万9000円)を科す。

 パテル内相は3日、下院答弁で、国内の感染者数が落ち着いてきた今こそ「水際対策を取る適切なタイミングだ」と述べた。3週間ごとに制度を見直す。