Monday, June 08, 2020 10:33 AM

首都から州兵撤収へ トランプ氏、強硬対応修正

 【ワシントン共同】ミネソタ州で起きた白人警官による黒人男性暴行死事件を巡り、トランプ大統領は7日、首都ワシントンで抗議デモに備えた州兵の撤収を命じたとツイッターで表明した。与党共和党穏健派の重鎮、パウエル元国務長官は7日、軍の動員を警告するなどしたトランプ氏の強硬対応を批判、11月の大統領選で民主党のバイデン前副大統領を支持すると明言した。

 政権は首都近郊からの軍部隊撤収も表明しており、デモ隊の武力制圧も警告したトランプ氏に軍が激しく抵抗し、激論の末に押し切った形だ。共和党内では抗議デモへの強硬対応から、有力者のトランプ氏離れが進んでいるとされる。撤収表明には、強硬姿勢を修正し事態の沈静化を図る狙いがあるとみられる。

 トランプ氏は「全ては完璧にコントロールされている」と主張する一方、「必要なら(州兵を)直ちに戻す」とも言及し、デモの過激化をけん制した。州兵の一部は撤収作業に入った。8日にも完了する。