Tuesday, June 09, 2020 10:24 AM

世界成長マイナス5.2% 戦後最悪の景気後退と世銀

 【ワシントン共同=金友久美子】世界銀行は8日発表した最新の世界経済見通しで、2020年の世界全体の実質成長率をマイナス5.2%に引き下げた。新型コロナウイルス感染症による経済活動の停滞で、1月時点の予測から7.7ポイントの大幅な下方修正。日本も6.8ポイント引き下げ、リーマン・ショック後の09年のマイナス5.4%を超えるマイナス6.1%に悪化すると見込んだ。

 先進国や新興国など全地域が総崩れ状態で、世銀は世界経済が「第2次世界大戦以来、最悪の景気後退に直面している」と強い危機感を示した。統計がさかのぼれる1961年以降、唯一のマイナス成長だったリーマン・ショック時のマイナス1.7%を上回る急激な経済の縮小となる。

 世銀によると、第2次大戦の影響を受けた45〜46年の成長率はマイナス13.8%。担当者は、今回の景気後退で「最大7000万人から1億人の極度の貧困を招く可能性がある」と説明した。