Tuesday, June 09, 2020 10:25 AM

モスクワの外出禁止解除 全国投票へ不満解消か

 【モスクワ共同】ロシアの首都モスクワ市で9日、新型コロナウイルス対策として3月末に導入された外出禁止措置が解除された。ソビャニン市長は厳格な行動制限を維持する立場だったが、プーチン大統領の続投を最長2036年まで可能とする憲法改正案の是非を問う全国投票を7月1日に控え、政権側が市民の不満解消のため市長に早期解除を促したとの見方も出ている。

 14日までの予定だったが前倒しで解除された。市民らは約70日ぶりに行動の自由を回復したが、現在も連日約2000人の新規感染者や50人台の死者が確認されている。今後も公共施設や交通機関ではマスクや手袋の着用が義務付けられる。

 世界で感染者が3番目に多いロシアの中でも、モスクワ市は感染者の約4割、死者の約半数を占め、全土で最も厳しい水準の行動制限が続いてきた。5月上旬には1日の新規感染者が6000人を超えることもあったが、同月下旬以降は回復者の数が新規感染者を上回る日が増えている。