Tuesday, June 09, 2020 10:27 AM

国連、職員のデモ参加禁止 「公平」理由、身内も批判

 【ニューヨーク共同】ミネソタ州の白人警官による黒人男性暴行死事件を巡り、国連が職員に抗議デモに参加しないよう指導していたことが分かった。「国際公務員の独立、公平の立場に合致しない」ためとしているが、身内からも批判が出ている。外交誌フォーリン・ポリシー電子版が8日伝えた。

 指導はグテレス事務総長が承認。「暴力や破壊行為に発展するデモもある中、制御不能なデモで国連職員が逮捕、拘束に直面すれば、組織にとってかなりの悪評となり得る」と強調した。

 これに対し、平和的な集会と結社の自由に関する国連特別報告者のクレモン・ブレ氏は公然と批判。「国連内部の規則が国際的な人権規範を踏みにじることはできない。抗議デモの核心は、国連が創設以来取り組んできた根本的な問題と同じだ」との声明を発表した。