Thursday, June 11, 2020 10:40 AM

警察改革、争点に急浮上 米大統領選、デモ拡大で

 【ワシントン共同】トランプ政権は10日、白人警官による黒人男性ジョージ・フロイドさんの暴行死事件で高まる警察改革の要求を受け、対応策を近く公表すると明らかにした。全米で抗議デモが続く中、警察改革は11月の大統領選の争点に急浮上。「警察に予算を付けるな」との主張も飛び出し、野党民主党のバイデン前副大統領も慎重な対応を迫られている。

 マクナニー大統領報道官は10日、トランプ大統領が法案か大統領令を通じた警察改革を念頭に最終調整していると明らかにした。だが、デモ参加者の多くが「警察には構造的な差別が存在している」と抜本的改革を求めているのに対し、マクナニー氏は「大統領はほとんどの警官は素晴らしいと考えている」と述べ、隔たりは大きい。

 デモでは「警察に予算を付けるな」という標語が浸透。ただ、実際の要求は警察予算の一部を教育や社会保障に回す穏健な意見から、警察解体という過激な主張まで幅広い。事件が起きたミネソタ州ミネアポリスでは市議会議員の過半数が警察解体に賛意を表明し波紋を広げている。