Friday, June 12, 2020 10:09 AM

差別向き合いトップが謝罪 白人優位のNFLに変化

 ミネソタ州での白人警官による黒人男性暴行死事件が、米国のスポーツ界も変えつつある。プロフットボールのNFLは球団オーナーや幹部のほとんどが白人で、これまで組織として人種差別問題に正面から向き合ってこなかったが、このほどグッデル・コミッショナーが公式サイトの動画で「選手に耳を傾けなかった過ちを認める」と謝罪。全ての人が意見を述べ、平和的に抗議することを奨励した。

 米メディアによると、黒人は選手全体の7割以上を占める一方、全32チームのオーナーに有色人種はわずか2人。監督も昨季の黒人は3人だけ。全国紙USAトゥデーは「ラン、キャッチ、タックルはできるが、チームを統率し、戦略を練る能力があるとは思われていない」と批判する。

 2016年には、警官による黒人射殺など人種間の緊張が高まる中フォーティナイナーズ(49ers)のQBだったキャパニックが国歌斉唱中に抗議の膝つきをフィールドで行った際、グッデル氏は「必ずしも(彼の)やっていることに同意する必要はない」と距離を置いた。ただ、今回は国内外で差別撤廃への意識が高まり、複数の選手から対応を求められたことで謝罪する流れとなった。(共同)