Tuesday, June 16, 2020 10:19 AM
地上イージス断念へ 首相「計画進められない」
安倍晋三首相は16日、秋田、山口両県で進めてきた地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」の配備計画停止について「地元への説明の前提が違った以上、進めるわけにはいかない」と官邸で記者団に述べた。河野太郎防衛相は代替地を検討しない考えを示した。政府は計画を断念する見通しとなった。米側と契約した関連費約1800億円の扱いを巡り日米で協議する方針だ。自民党国防部会では、代わりの抑止力として敵基地攻撃能力を保有すべきだとの意見が相次いだ。
首相は「防衛に空白が生じてはならない。日本を守り抜くために必要な措置について国家安全保障会議(NSC)で議論する」と強調した。NSCを複数回開いてミサイル防衛の在り方を検討する方向だ。
敵基地攻撃能力の声が出るのは、迎撃ミサイルでは、北朝鮮や中国のミサイル技術向上に対応できず、報復能力で攻撃を思いとどまらせる「懲罰的抑止力」が必要との情勢認識がある。(共同)
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