Wednesday, June 24, 2020 10:17 AM
独ITの雄、経営危機に 不正会計、前トップ逮捕
【ロンドン共同】ドイツの決済サービス大手ワイヤーカードが経営危機に陥っている。電子決済関連システムなどを手掛け、アップルなどを取引先とし世界で事業を展開してきたが、多額の現金の行方が分からないことが判明し、不正会計による株価操作の疑いで前最高経営責任者(CEO)が逮捕された。信用失墜で銀行との取引継続に暗雲が垂れ込めている。
ワイヤーカードは製造業が主力のドイツで数少ない有力IT企業として期待されてきた。同社の発表によると、2018年12月期の売上高は20億1620万ユーロ(約2400億円)で、4年前から3倍以上拡大。19年9月にはソフトバンクグループの関連会社から投資を受けると発表していた。
19年1月、ワイヤーカードの不正取引疑惑を英紙フィナンシャル・タイムズが報道。今月に入り、フィリピンの銀行の信託口座にあるはずの現金19億ユーロが確認できないと監査法人が報告し、19日には成長の立役者とされたマークス・ブラウン氏がCEOを辞任した。
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