Wednesday, June 24, 2020 10:18 AM

シリア経済、深まる窮状 米の新制裁追い打ち

 【ドバイ共同】9年以上続く内戦で疲弊したシリア経済の窮状が、一層深まっている。既に貧困ラインを下回る国民が「8割」(国連)とされる中、トランプ政権が今月新たに発動した制裁が追い打ちした。現地通貨の価値は数週間で約半分に急落、市民生活に大きな打撃を与えている。

 24日で発動から1週間となった制裁は、アサド政権の戦争犯罪を告発しようと刑務所や病院内の写真を多数流出させた人物の通り名にちなんだ「シーザー・シリア市民保護法」に基づく。アサド大統領夫妻のほか、シリア復興事業に関わる周辺国企業など39の個人・団体が対象となった。

 ポンペオ米国務長官は「(アサド政権が)残忍な攻撃を止めるまで、やめない」と述べ、追加制裁もちらつかせる。