Tuesday, June 30, 2020 11:09 AM

米、追加制裁へ情勢見極め 貿易協議にらみ対抗

 【ワシントン共同】トランプ政権は、中国が香港に導入する国家安全法制の柱となる「香港国家安全維持法」の可決を受け、同法の施行状況を注視し、新たな制裁など追加措置を検討する方針だ。トランプ大統領が重視する貿易協議の行方をにらみ対抗していく構えで、「新冷戦」と言われる米中対立が一層激化する恐れがある。

 米政府は26日、同法制に関与した中国共産党当局者らのビザ(査証)発給制限を発表。29日には香港への優遇措置の一部である軍事転用可能な軍民両用技術などの輸出を中国本土と同様に制限するなど、矢継ぎ早に対抗措置を打ち出した。

 ポンペオ国務長官は29日の声明で、香港の「自治」の実情に合わせ「追加措置を取る」と明言。関税やビザの特別優遇措置の廃止など、より強力な措置も視野に入れる。