Monday, July 06, 2020 10:10 AM

クロアチア議会、与党勝利 連立協議へ、右傾化に懸念

 【ウィーン共同】旧ユーゴスラビアのクロアチアで5日、議会選(一院制、定数151)の投開票が行われた。地元メディアによると開票率約95%の段階で、与党の中道右派、クロアチア民主同盟が66議席を獲得し勝利の見通し。最大野党の中道左派、社会民主党の政党連合は41議席とみられる。

 連立政権交渉が焦点となる。第3党につけた右派ポピュリストの新党「祖国運動」は、旧ユーゴのセルビアとの対立をあおる発言など強硬姿勢で支持を伸ばしており、交渉の展開次第では政権の右傾化も懸念される。

 クロアチアは、新型コロナウイルスによる甚大な被害はなく、経済への悪影響が本格化する前に選挙を実施したことも与党に優利に働いたとみられる。祖国運動はプレンコビッチ首相の穏健路線に批判的な右派や極右勢力の支持を取り込んできた。