Monday, July 06, 2020 10:11 AM

移民受け入れGDP増 5年で1%、IMF試算

 【ワシントン共同】移民の受け入れは国民の所得向上につながり、利益は大きいー。国際通貨基金(IMF)は6日までに、総雇用者に占める移民の割合が1%増えると、先進国では5年後に実質国内総生産(GDP)が約1%拡大するとの試算をまとめた。

 過去約40年間にわたる各国の経済データを基に分析した。雇用者のうち移民の比率が1%上がると、GDPは1年で0.2%程度の増加が期待。5年後には0.9%、最大で1.5%程度増加すると試算した。

 移民の流入で受け入れ国の労働者がより生産性の高い仕事に移り、全体的な労働生産性が上昇することなどが要因。ただ、労働市場で競合が起きれば自国民の雇用が失われ、短期的には労働生産性も低下する恐れがあると指摘し、各国政府に職業訓練の拡充などの対策を講じるよう求めた。