Tuesday, July 07, 2020 10:36 AM

5月の消費支出16.2%減 景気指数は11年ぶり低水準

 総務省が7日発表した5月の2人以上世帯の家計調査によると、1世帯当たりの消費支出は25万2017円で、物価変動を除いた実質では前年同月比16.2%減だった。4月に続き、比較可能な2001年1月以降で過去最大の落ち込みとなった。新型コロナウイルスの感染拡大による緊急事態宣言の発令に伴い、外出自粛や営業休止が続いたことが響いた。

 内閣府が7日発表した5月の景気動向指数(15年=100、速報値)は、景気の現状を示す「一致指数」が前月比5.5ポイント下落の74.6と4カ月連続で悪化した。リーマン・ショックの影響が残っていた09年7月以来、約11年ぶりの低水準。経済活動が再開し始めた6月は景気指標の悪化に歯止めがかかるとみられるが、個人消費が本格的に回復に向かうかどうかは不透明な状況だ。

 家計調査のマイナスは8カ月連続。改元に伴う10連休があった前年の反動もあり、4月の11.1%減から減少率が拡大した。5月の項目別では、宿泊料やパック旅行を含む「教養娯楽」が37.9%減、「交通・通信」が22.4%減だった。一方、マスクやガーゼを含む保健用消耗品は約2.8倍、ゲームソフトも約2倍で好調だった。(共同)