Thursday, July 09, 2020 10:56 AM

大統領の財務記録開示判断 米最高裁、選挙戦に影響も

 【ワシントン共同】米連邦最高裁は9日、トランプ大統領の納税申告書を含めた財務記録の開示の是非を巡る二つの訴訟について判断を出す予定だ。歴代大統領の慣行に反し納税申告書の開示を拒否し続けており、不都合な情報が含まれているとの疑念を呼んできた。11月の大統領選前に開示されれば選挙戦の行方に影響する可能性もある。

 判断が下されるのは、(1)トランプ氏と不倫したと主張するポルノ女優らへの口止め料支払いを捜査しているニューヨーク州検察当局がトランプ氏の納税申告書提出を求めた訴訟(2)下院委員会がトランプ氏の会計事務所や銀行に召喚状で納税申告書などの提出を求めた訴訟ーの2件。

 いずれも下級審で提出を命じる判決が出たため、トランプ氏側が上告していた。トランプ氏側は、検察の訴訟では「大統領は任期中、刑事訴追から免責される」と主張。下院の訴訟では、明確な立法目的のない召喚状は無効だとしている。