Thursday, July 16, 2020 10:15 AM

台湾総統、実弾演習を視察 「民主・自由の支え」

 【台北共同】台湾の蔡英文総統は16日、中国軍の上陸作戦に備えた年に1度の実弾軍事演習「漢光36号」を中部・台中市の海岸で視察した。中国が軍事圧力を強化しているのを念頭に「国家の安全は強固な国防(体制)で保たれる。軍は国民の民主・自由に対する期待の支えだ」と演説し、将兵に謝意を表明した。

 実弾訓練は陸海空3軍の計約8000人が参加し、中国軍が台湾海峡側の海岸から上陸を企てたとの想定で実施した。戦闘機や戦闘ヘリコプター、戦車、軍艦などを投入し、沖合の標的に向けて次々と実弾を発射するなどした。演習は13日に開始され、17日まで。

 中国は6月以降、台湾の防空識別圏に繰り返し侵入。一方、米国は今月9日に台湾に地対空誘導弾パトリオット(PAC3)の対台湾装備売却を決定、台湾は対米関係強化に努めている。