Thursday, July 16, 2020 10:16 AM

銃購入の動きに拍車 抗議デモで社会不安増大

 【ニューヨーク共同】米国で市民が銃を購入する動きに拍車が掛かっている。新型コロナウイルスの感染拡大に加え、5月の白人警官による黒人男性暴行死事件を受けた抗議デモの際に略奪行為などが起きたことで社会不安が増大、「未曽有の売れ行き」(米メディア)となっている。

 連邦捜査局(FBI)によると、米国で銃を購入する際に義務付けられている身元確認の件数は6月に約390万件を記録、3月を上回り過去最多を更新した。今年前半だけで計約1900万件に達している。

 大きな要因となっているのは、全米に拡大した人種差別反対を訴える抗議デモだ。略奪などが相次いだほか、デモ隊の要求に応じる形で警察の権限や予算を縮小する動きが各地で顕在化しており、治安悪化への懸念と「自衛」の意識が急速に高まっている。