Friday, July 17, 2020 9:59 AM

日航事故遺族、思い世界に 息子の成長描いた絵本英訳

 1985年の日航ジャンボ機墜落事故で夫を亡くした大阪府箕面市の谷口真知子さん(72)が、事故後の家族を描いた絵本「パパの柿の木」の英訳版「MY PAPA’S Persimmon Tree」を出版した。米国で販売する予定で、事故機を製造したボーイングにも献本する。「たった一つのミスで大勢の人生が狂ってしまう。遺族の思いを広く知ってほしい」と、事故から35年を控えた今の心情を世界に発信する。

 谷口さんの夫正勝さん=当時(40)=は、上司の葬儀の帰りに事故に遭った。墜落直前、機内に備え付けの紙袋に「子供よろしく」と走り書きしポケットに入れた。主婦だった谷口さんはアパート経営を始め、当時13歳と9歳だった息子2人を育てた。(共同)