Monday, July 27, 2020 10:38 AM

NY金、史上最高値 異例の株同時高、投機熱も

 【ニューヨーク共同】27日のニューヨーク金先物市場で、取引の中心となる8月渡しが時間外取引で上昇し、一時1オンス=1941.90ドルをつけ、取引時間中の史上最高値を更新した。安全資産の代表格で、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う不安心理の増大を映している。ただ経済の教科書に反して株価も同時に上昇する異例の展開となっており、投機熱の高まりも指摘される。

 従来の最高値は2011年9月につけた1923.70ドル。当時は欧州債務問題の余波で米国債が格下げされたことが引き金となった。ただ先行き懸念が和らぐにつれ、投資リスクが相対的に高い株が上昇、金は下落した。

 金は今回、感染拡大をきっかけに上昇。米中対立激化への懸念が加わり、買いに弾みがついた。一方、米株も上昇傾向が続く。米経済活動やワクチン開発の進展への期待が根強いためだ。