Monday, July 27, 2020 10:38 AM

南シナ海で中国に譲歩 比大統領「ワクチン優先」

 【マニラ共同】フィリピンのドゥテルテ大統領は27日、首都マニラで2016年の就任後5回目となる施政方針演説を行った。中国と領有権を争う南シナ海問題に言及し「他の国の大統領たちは何かできるかもしれないが、私には何もできない」と述べ、中国に譲歩する姿勢を鮮明にした。

 中国が新型コロナウイルスのワクチンを開発した場合「フィリピンが優先して利用できるよう習近平国家主席にお願いした」とも語り、中国依存の態度を示した。ワクチン入手を重視するあまり、今後の外交交渉で領有権主張を脇に置く可能性もある。

 ドゥテルテ氏は「中国が南シナ海を領有している。フィリピンに一体何ができるんだ」と発言。「中国は武器を持っているが、わが国はない。自分が無用だと認める」と弱気な姿勢に終始した。