Monday, August 03, 2020 10:23 AM
セブンが米コンビニ買収 210億ドル、歴代4位
セブン&アイ・ホールディングスは3日、石油精製大手マラソン・ペトロリアム傘下のコンビニ運営会社スピードウェイを買収すると発表した。買収価格は210億ドル(約2兆2176億円)で、日本企業による歴代4位の海外企業の大型合併・買収(M&A)案件となる。国内の人口減少でコンビニ市場の成長が見込めない中、海外事業を強化する。3月に買収価格で折り合えず一度断念したが、新型コロナウイルス感染拡大で事業環境が変化、交渉を再開し一転合意した。
セブン&アイ子会社の米セブン-イレブンは2019年12月時点で米国で業界首位の約9000店を展開し、3位のスピードウェイの約3900店が加わることで店舗数は約1・4倍に膨らむ。24年度にはセブン&アイの連結営業利益を1000億円程度押し上げる効果を見込む。21年1〜3月に取得完了する。
M&A助言会社レコフ(東京)によると、日本企業による海外関連の大型買収案件として、06年の日本たばこ産業(JT)による英ギャラハー・グループ買収(2兆2530億円)に次ぐ歴代4位となる。
スピードウェイは米国で一般的なガソリンスタンド併設型のコンビニを展開。給油と食品・日用品の購入を一度に済ませられる利便性から集客が期待できると判断した。セブン&アイの井阪隆一社長は電話会見で「コンビニを軸とした真のグローバルリテーラー(小売業者)となる大きな一歩。歴史的な統合になる」と述べた。(共同)