Tuesday, August 11, 2020 10:43 AM

7月街角景気2.3ポイント上昇 コロナ、豪雨で改善鈍化

 内閣府が11日発表した7月の景気ウオッチャー調査は、街角の景気実感を示す現状判断指数(季節調整値)が前月比2.3ポイント上昇の41.1となり、3カ月連続で改善した。新型コロナウイルス感染再拡大への懸念や豪雨災害が響き、改善幅は前月から鈍化した。

 項目別では「家計」が前月と同じ43.3、「企業」が7.4ポイント増の37.8、「雇用」が6.4ポイント増の33.8だった。都市部での感染者の増加や天候不順の影響で「中旬から回復の動きが失速し始めている」(近畿のレストラン)など悲観的な見方もあった。

 基調判断は「新型コロナ感染症の影響による厳しさは残るものの、持ち直しの動きがみられる」と据え置いた。

 2、3カ月先の見通しを示す先行き判断指数は8.0ポイント下落の36.0となり、3カ月ぶりに悪化した。政府の観光支援事業「Go To トラベル」について「感染者も増えてきていて、また振り出しに戻らないか怖い」(沖縄県の旅行代理店)などの声が目立った。

 現状判断指数は全国で緊急事態宣言が発令された4月、比較可能な2002年以降で最低の7.9に落ち込んだ。経済活動の再開に伴い、6月に前月比23.3ポイント上昇の38.8と最大の上げ幅を記録していた。

 7月の調査期間は25〜31日。指数は50未満なら景気が下向きであることを示す。(共同)