Wednesday, August 12, 2020 10:42 AM
敵ミサイル発射に核で反撃 ロシア軍、使用基準引き下げ
【モスクワ共同】ロシア軍参謀本部は12日までに、ロシアを狙う敵の弾道ミサイル発射を察知した時点で自動的に「核攻撃」とみなし、核兵器で反撃する方針を明らかにした。ロシアは核の先制使用を否定してきたが、核弾頭の有無にかかわらず全てのミサイル攻撃に核で反撃する考えを公表したことで、核兵器使用の基準を引き下げたことが裏付けられた。
プーチン大統領が今年6月に公表した「核抑止力の国家政策指針」の運用を解説する論文を、参謀本部のステルリン作戦総局長らが8日付の国防省機関紙「赤い星」に発表した。
核抑止力の指針はロシアが核兵器使用に踏み切る四つの条件の一つとして「ロシアや同盟国を攻撃する弾道ミサイル発射の確度の高い情報入手」を挙げている。この点について論文は、ミサイル発射は早期警戒システムで察知できるが、核兵器搭載の有無は瞬時に判断できないため「ロシアを襲うミサイルの発射は全て自動的に核搭載と判断される」と説明。国家指導部は状況に応じ「核による反撃の規模」を決定するという。
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