Friday, August 14, 2020 10:27 AM

イスラエル、UAEが国交 「歴史的」とトランプ氏

 【ワシントン、エルサレム共同】ホワイトハウスは13日、イスラエルとアラブ首長国連邦(UAE)が国交正常化で合意したと発表した。3カ国の共同声明で明らかにした。パレスチナ問題を抱えるイスラエルは、アラブ諸国のうちエジプトとヨルダンとしか国交がなく、他国との関係正常化を目指していた。トランプ大統領は「歴史的だ」と称賛したが、パレスチナ自治政府は合意を「裏切り」と非難し、撤回を求めた。

 電撃的な合意の背景には、中東での影響力を急拡大したイランの脅威を、3カ国が共有している事実がある。パレスチナ和平は事実上棚上げされた。イスラエル寄りが鮮明なトランプ政権には重要な外交成果で、劣勢の11月の大統領選に向け巻き返し材料にしたい考え。ただ今回の合意がイランを刺激し、中東の緊張が高まる可能性もある。

 トランプ氏は「より平和で安全、繁栄した中東を建設するための重要な一歩だ」と述べた。また「米国が中東にいる必要はなくなった」と述べ、中東への関与を縮小したい考えを強調した。