Monday, August 17, 2020 10:31 AM

沖縄県に看護師派遣へ 政府、患者県外搬送も検討

 加藤勝信厚生労働相は17日、新型コロナウイルス感染症が拡大している沖縄県を支援するため、県外から看護師や保健師を派遣すると表明した。全国知事会と協力して調整する。さらに患者が増加した場合に対応できるよう防衛省と連携して県外に搬送する検討を始めたことも明らかにした。沖縄県の要請を踏まえ、医療提供体制の逼迫回避に乗りだした形だ。

 看護師派遣を巡り、沖縄県の玉城デニー知事が16日、県庁で橋本岳厚労副大臣と会談後、全国知事会に県外から50人規模で派遣してほしいと要請したと明らかにしていた。保健師に関しては、厚労省は沖縄県のニーズを把握し人数を決めるほか、他の都道府県にも必要に応じて派遣を検討する方針。

 加藤氏は17日、沖縄県では16日までの1週間で人口10万人当たりの新規感染者数が全国で最多だったとして「医療体制の確保が急務だ」と東京都内で記者団に述べた。看護師について玉城氏から当面1週間は10人程度、最終的には50人程度の派遣要請があり、全国知事会と協議していると説明。重症者への治療では肺の機能を代替する人工心肺装置「ECMO(エクモ)」が必要となる場合があり、扱える専門人材の県外からの派遣も準備していると語った。(共同)