Thursday, August 27, 2020 10:24 AM

米スポーツ界に怒り広がる NBA発、大坂選手も

 ウィスコンシン州ケノーシャで黒人男性が警官に背後から銃撃された事件に抗議する動きは、以前から差別撤廃を積極的に訴えてきたプロバスケットボールNBAから他競技にも広がった。女子テニスの大坂なおみ選手はツイッターに黒人への暴力に対する抗議の内容をつづり、その後、出場中の大会を棄権した。

 大リーグや女子バスケWNBAにも抗議は飛び火。その背景には世界的に大きなうねりとなった「ブラック・ライブズ・マター(BLM=黒人の命も大事だ)」運動を経ても、再び起きてしまった悲劇への怒りがある。ウィスコンシン州ミルウォーキーに本拠地を置き、抗議のボイコットで口火を切ったNBAのバックスは「変化を求める多くの訴えにもかかわらず、何の対応も取られなかった。今日はバスケに集中できない」と選手による非難声明を発表した。

 大リーグでブルワーズとレッズの選手たちが出した声明には憤りがにじんだ。「人種に基づく不正、構造的な抑圧という本当に大事な問題に目を向けてほしい」。全国紙USAトゥデーは試合を延期したブルワーズの選手の判断を、初の黒人選手としてドジャースでプレーしたジャッキー・ロビンソンの大リーグデビューに並ぶ価値があると評した。(共同)