Thursday, August 27, 2020 10:28 AM

治安悪化でバイデン氏非難 黒人銃撃受け副大統領

 【ワシントン共同】ペンス米副大統領は26日の共和党大会での演説で、ウィスコンシン州の警官による黒人男性銃撃事件でデモ隊が暴徒化し治安が悪化していると指摘した上で、デモに共感を示す民主党候補バイデン前副大統領を非難した。11月の大統領選でバイデン氏が勝利すれば「米国は安全ではなくなる」と攻撃、トランプ大統領を援護した。トランプ氏は27日の大会最終日の指名受諾演説で、再選への決意を表明する。

 トランプ氏は、5月の白人警官による黒人男性暴行死事件で全米に拡大したデモに強圧的姿勢を取って支持率を落とした。挽回のため、逆に警察支持を鮮明に打ち出し、デモ隊の暴徒化で治安の悪化を懸念する穏健派の取り込みを図っている。

 ペンス氏は演説で、ウィスコンシン州ケノーシャで起きた事件に触れて「暴力は終わりにしなければならない。米国の街には『法と秩序』が必要だ」と訴えた。「警察支持か、黒人生活向上かの二者択一である必要はない。この政権は両方やってきた」と主張。デモ隊が求める構造的な黒人差別の解消について有効な対策の説明はなかった。