Monday, August 31, 2020 10:06 AM

印「中国軍の挑発阻止」 緊張続く北部係争地

 【ニューデリー、北京共同】インド軍は31日、中国との係争地域がある北部ラダック地方で29日夜から30日未明にかけ、中国軍による「現状を変えようとする挑発的な動き」を阻止したと発表した。具体的な内容には触れていない。両軍は6月に同地方の別の場所で衝突しインド側に1975年以来となる死者20人を出し、緊張状態が続いている。

 一方、中国外務省の趙立堅副報道局長は31日の記者会見で「中国の国境警備部隊は実効支配線を厳格に順守しており、越える動きをしたことはない」と主張し、インド側の発表を否定。両国が外交や軍事ルートを通じて意思疎通を図っていると述べた。事態の詳細は明らかにしなかった。

 インド軍によると、現場は両国の主張する実効支配線がある湖パンゴン・ツォの南岸。インド軍は自陣を固める措置を取った。双方の現場指揮官レベルの協議が行われているとしている。